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アプタマー創薬の世界的なリーディング・カンパニー リボミック

用語解説

DNAとRNA

核酸ともいう。DNA(デオキシリボ核酸)とは、リン酸、5炭糖(デオキシリボース)、塩基が結合したヌクレオチドという基本単位が連なった長い鎖状の物質。さらに、この長鎖2本が“らせん状”に結合。塩基にはアデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)の4種類があり、この塩基の配列の違いにより遺伝情報が異なってくる。なお、細胞の中に含まれている全DNAをゲノムといいます。

RNA(リボ核酸)とは、DNAに類似の物質です。しかし、DNAではヌクレオチドが2本鎖で繋がっていますが、RNAでは一本鎖であり、構成要素の糖もデオキシリボースではなくリボースです。またDNAの場合の塩基のチミン(T)がRNAではウラシル(U)に替っています。 また、DNAは細胞の核の中にありますが、RNAの多くはタンパク質の生体内製造工場ともいうべきリボソームの中に含まれるか、リボソームと一緒に働いています。

以前は、RNAはDNAの遺伝情報を伝達し(mRNA)、タンパク質合成の鋳型となるに過ぎない存在とみられてきました。RNAについての研究が進み、多様な機能やその重要性が認識されてきています。

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分子擬態

擬態は動植物の世界で捕食や外敵から身を守るためのカモフラージュの手段としてよく知られていますが、分子の世界でも異なる生体高分子の間で構造上(ならびに機能上)の類似性を示すことを分子擬態といいます。タンパク質とRNAの分子擬態は、代表取締役社長である中村(前 東京大学医科学研究所 教授)が世界で最初に発見、提唱し、そのメカニズムが深く理解されるようになり、世界のRNA研究は一段と進展しました。
タンパク質とRNAの分子擬態の発見は、生物学の新しい概念として提唱され、また、さまざまなタンパク質の形や働きを擬態するようなRNAを作り出す事から、これらを医薬品に応用することができるのではないか、という可能性を示唆するものでした。中村は研究の中でこの可能性を試験し、タンパク質と直接結合できるRNAが新規な高分子医薬品として開発可能であることを実証して、「RNAアプタマー創薬」研究に踏み出しました。

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分子標的薬

生命科学の進歩によりヒト・ゲノムの機能や細胞や生体内の成分(特にタンパク質)の作用が解明されるにつれて、病気の発症や悪化に関連する遺伝子やその遺伝子が作るタンパク質(遺伝子産物)を標的として、これに特異的に作用する薬が開発されてきました。これが分子標的薬と呼ばれている、新しいタイプの薬で、ハーセプチン、グリベック、イレッサと言った癌の治療薬がすでに市販されています。
分子標的薬の開発では、従来の低分子化合物の探索の他に、標的タンパク質や標的遺伝子mRNAに直接結合することで機能を不活化したり、その発現を抑制する、抗体や核酸を利用した高分子医薬品の激しい開発競争が世界的に繰り広げられています。

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核酸医薬

核酸医薬とは、核酸を主な材料とし、生体内の高分子と結合して標的分子自体あるいは標的分子を中間体として生成される機能分子の阻害や生理活性、安定性の変化を起こし、それらに関連する疾病を治療、予防をする薬です。
生体内の特定の分子を標的とすることから、「抗体医薬」と同様の「分子標的薬」であり、また、生体内にある分子を素材とすることから「バイオ医薬」の一種でもあります。

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siRNA

1998年のノーベル生理学医学賞の受賞研究となったRNA干渉の現象をベースにした医薬品をさす。いくつかのsiRNA (small interfering RNAの略)が臨床試験でその効果と安全性の確認が進められていますが、細胞内への薬剤送達(DDS)や標的外作用抑制(off-target control)技術の確立が急務となっています。その作用機序について、下図に示しました。

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アンチセンス

mRNAの配列に対して相補配列をもつ核酸を用いて、ターゲット分子の発現を抑制します。1980年代より研究がなされ、現在、第二世代のアンチセンスの開発がなされており、数多くのものが臨床試験でその効果と安全性の確認がなされています。1998年には、サイトメガロウイルス網膜炎に対するアンチセンス医薬品が米国FDAにて承認されました。その作用機序は下図に示すようにタンパク質合成(翻訳)を阻害したり(左)、mRNAを分解する(右)ものです。

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抗体および抗体医薬

抗体とは、体内で特定の異物(抗原)に結合してその異物を体内から排除するように働くタンパク質を言います。この排除システムを抗原抗体反応といい、我々の体の中に自然に備わっているシステムです。

抗体医薬とは、この仕組みを利用する薬であり、遺伝子組み換え等の技術を用いて人工的に造りだした抗体を、その抗原によって罹患している人に投与(主に注射)し、治療を図るものです。生体内にあるタンパク質をバイオテクノロジーによって医薬品とすることから、バイオ医薬の一種といえます。

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SELEX法

アプタマーはSELEX(Systematic Evolution of Ligands by EXponential enrichment)法と呼ばれているスクリーニング法を用いて取得されます。
SELEX法とは1014程度の巨大核酸ライブラリーから、ある任意の標的分子に特異的に結合する核酸を選別する方法で、1990年にコロラド大学のL. Goldらにより開発されました。

具体的には、以下のプロセスを経ます。

  • 一本鎖の核酸はその塩基配列に依存して様々な立体構造を形成できるため、40塩基程度の鎖長をランダムな配列で合成し、両端に増幅や転写のためのプライマー配列を付加した核酸ライブラリーを用意する。実際の実験では1014程度のRNAプールを取り扱うことができるので、巨大な創薬化合物ライブラリーということができる。
  • この核酸ライブラリーに標的分子を加え、ニトロセルロースメンブレンや磁気ビーズなどを用いて、標的分子に結合するRNAのみを回収する。
  • ここで回収される核酸の量は極微量であり、通常の分析方法では分析することができない。そこで、逆転写PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法を用いてDNAとして増幅した後、再度RNAに合成し、次のステップに用いる。
  • 通常のSELEX法では、PCR後に得られた核酸を次のラウンドに用い、同様なセレクションを行う。
  • これを十数回程度行うことで、結合力および特異性の高いアプタマーを取得することができる。
  • アプタマーは短鎖化、化学修飾等により、その効果や安全性を調節できる。その為、標的分子への結合能をもつアプタマーを得れば、改良の可能性が極めて大きい。

SELEXは1ラウンド行うのに1日かかるので、通常アプタマー取得までに2週間程度の時間を要し、また、本スクリーニング法は高度な技術が要求されます。

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in vitro 、in vivo

In vitro (イン・ビトロ)とは、技術用語で「試験管内で」という意味です。In vitro 試験は、試験管内で、ヒトや動物のタンパク質、細胞や組織を用いて、薬物の効果や作用等を調べる試験をいいます。
In vivo (イン・ビボ)とは、「生体内で」という意味です。In vivo 試験とは、マウスやラット等の実験動物を用いて、生体内での薬物の作用や効果、安全性・毒性等を調べる試験をいいます。

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GLP試験

GLP(Good Laboratory Practice)とは、医薬品の安全性に関する非臨床試験※14(急性毒性、亜急性毒性、慢性毒性、催奇形性、その他の毒性試験)の実施に関する試験の質を担保する基準のことをいいます。この基準の詳細は「医薬品の安全性に関する非臨床試験の基準に関する省令に示された基準」に定められています。なお、日本のGLPと同様な規制は欧米等でも実施されています。このGLPに準拠して行う試験をGLP試験といいます。

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予備毒性試験

GLP試験に入る前に、GLP試験での投与量や薬剤の毒性を予測し、的確なGLP試験するためのデータ入手を目的として行う実験動物を用いた試験です。

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臨床試験

新薬の開発過程において、ヒトでの治験が不可欠ですが、それには、通常、3つのステージがあります。第一段階は、動物実験等によってヒトに投与したときの安全性が見込まれる薬剤について、少数の健常人(成人男子)でその安全性を確認するフェーズI試験です。

第2段階は、少数の患者を対象に安全性と薬効を確認する試験をフェースII試験です。この試験は、通常、2段階あり、第一段階はごく少数の患者(被験者)を対象にその効果と安全性を確認するフェーズIIa試験、さらに被験者を増やしどの容量が最も有効性と安全性のバランスが取れているかを調べるフェーズIIb試験があります。

最後のステージは、最も多くの被験者によって、有効性と安全性を確認するフェーズIII試験です。このステージになると、例えば高血圧とか高脂血症薬のような生活習慣病を対象とする場合、被験者は数千例となる場合もあります。

また、臨床試験以外の、承認取得に必要な全ての試験を非臨床試験といい、その内容は多岐にわたります。予備毒性試験やGLP試験も非臨床試験の一つです。なお、非臨床試験の内、臨床試験開始前に行われる試験を前臨床試験といいます。

POC

POC(Proof of Concept)とは、新薬の開発段階において、ある化合物がヒトでの臨床試験(通常は少数の患者を対象としたフェーズⅡa試験)において意図した薬効と安全性の基準をクリアすることをいいます。

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